ベトナム株投資の展望や将来性、投資をするメリットについて解説
この記事ではベトナム株投資を始めるときに知っておきたい、
- ベトナム株式市場の将来性や展望
- 今の時期からベトナム株投資に目を向けるメリット
について2016年からベトナム移住している筆者の考えも含めて解説しています。
ベトナム株に関心がある人 「ベトナムの株式って他の国と比べてどうなの？ベトナムではいま投資ブームが起きてるって本当??」
こういった疑問に答えます。
※この記事は2021年8月に公開した後、2022年6月に記事内のデータ更新およびリライトしています。
ここ5年間のベトナム株の推移を株式市場全体のインデックス指数でみると、多少の変動はありつつも2020年の後半以降は上昇傾向にあります。
2017年後半〜VNインデックスの推移 (引用元：Tradingview)
ベトナムの株式市場全体が上昇している背景にある①ベトナム国内での投資ブーム、②ベトナム株の国際的な評価と気になる今後の見込みを合わせて解説していきます。
ベトナム国内で投資人口が増えている
まずベトナムの株式市場が目下、伸びている要員の一つには投資人口の急増が挙げられます。ここ数年、特に2020年以降はベトナム国内で株式投資ブームが起きています。
その背景には2020年前半〜のコロナ流行以来、2019年には約8％あった銀行の預金金利が6%前後に低下して銀行にお金を預けるメリットが薄れたことや在宅時間が長くなり投資を始めやすい環境になった人々が増えたことなどがあります。
上のグラフ筆者が作成した2018年以降の新規証券口座開設数を表したものです。ご覧の通り、2020年以降にベトナム国内で株式投資をはじめる方が急増しています。
2021年に入りそのペースが加速し、2021年の1年間の新規開設数は150万口座を超えました。これは2018~2020年の3年間の口座開設数を上回っており、前年(2020年)と比べて3倍以上のペースで新しく投資を始める人が増えたことを意味します。
(参考元:VNExpress)
投資人口が増えれば当然、ベトナム株式市場に流れるマネーの流入量が増えていきます。さらに、売買が活発になることで市場の流動性が高まってきています。
現状ベトナム株式の国際的なランクは低い
ここからはベトナム株式市場の国際的な評価について解説します。
世界各国の株式市場の指数を算出しているMSCI（モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル）がランクを出していますが、その評価は低いです。
株式市場の課題が多く、海外からの投資は他国に比べ少ないのが現状です。
ベトナム株の現在のランク「フロンティア市場」とは
MSCIは４つのランクに分けて世界各国の株式市場を分類しています。
- 先進国
- 新興国
- フロンティア
- スタンドアローン
上から順にランクが高く、ベトナム株式市場は3番目のフロンティア市場に位置づけられています。
フロンティア市場とは、発展途上国の中で金融市場が存在しているものの流動性が低いマーケットのことを指しています。
(2021発表のMSCIの公式リポートより引用)
上記は2021年に発表されたフロンティア市場に入っている国のリストです。
ベトナムと同じフロンティア市場に位置づけられている国としてアジアではバングラデシュやスリランカがあります。
その他の国をみてもベトナム株式の国際的な評価は決して高くないことがわかるかと思います🤔
数年以内の格上げが有力、国際的にも将来性、展望は明るい
ベトナム政府としては、フロンティア市場からの格上げのため、個別銘柄の外国人保有制限の緩和や、証券市場のシステム改善などをここ数年進めてきています。
また、政府目標として2025年までに新興国市場への格上げを目指すことを掲げています。
2021年は格上げが見送られました。
ただ、早ければ2022年に新興国市場へのウォッチリストに入り、2023年には正式に新興国市場へ格上げになるのではという見方もベトナム国内では出てきています。(ベトナム語の参考記事はコチラ)
懸念されている証券システムの安定性、外国人保有の制限緩和といった課題が解消されていき、近い将来に格上げとなれば、海外から資金流入がより加速することが予想されます。
格上げ前の時期にリスクをとって投資を行っている方が、将来的に資金流入が急増→株価押し上げの恩恵を受けられる可能性が高いと筆者は考えています。
まとめ(株式市場全体の展望は明るい)
ベトナム株投資のメリットやこれからの展望と将来性について解説してきました。
国際的なランクの格上げなど長期的な目線を持つとベトナム株式市場の展望は明るいと考えられます。
ただ、長期的な展望は明るい一方で個別株への投資にはリスクやデメリットも当然あると思っています。そうした点は別の記事で解説しています>>ベトナム株投資のデメリットとそのリスクをベトナム在住で投資している視点から解説
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最後までお読みいただきありがとうございました。ではでは！