【2024最新】ビンホアン水産の投資妙味【輸出先は世界50カ国に】
ベトナム株の投資先を探している人 「ビンホアン水産って銘柄、ベトナム株でちょくちょく耳にします。どんな会社なのかや投資妙味があるかおしえて!!」
こんな疑問に答えます。(記事更新日:2024年9月13日)
ベトナム株で投資先を探そうと思っても中々、その企業のことをサクッと知れる情報少ないですよね。
そこで、今回はベトナム株で耳にする機会も多い「ビンホアン水産(VHC)」🐟を解説。
「ビンホアン水産」は世界50カ国に水産物を輸出するベトナム有数の企業で今後も中長期での成長が期待されています。
この記事を最後まで読むと、
- 【ベトナム株】ビンホアン水産がどんな会社か
- ビンホアン水産の業績、株価推移💹とこれまでの配当実績
- 【2024年最新】ビンホアン水産の株価予測と今後の見通し
- 水産株は「ビンホアン水産」と「サオタ食品」どちらへ投資するべきか。
がわかります。
【ベトナム株】ビンホアン水産の概要
社名 | ビンホアン水産 |
ティッカーコード | VHC |
主な事業内容 | メコン川原産のチャ魚(パンガシウス)という淡水魚をはじめとした水産物の養殖、加工、販売。 |
会社HP(英語表記あり) | https://www.vinhhoan.com/ |
抑えておきたいプチ情報 | 競合他社のベトナム株はANV(ナムベト水産)やIDI(国際投資開発)など。 |
日本の証券会社での取り扱い有無 |
・SBI証券:◯ ・アイザワ証券:◯ |
ビンホアン水産は今から約25年前の1997年にベトナム南部のメコン川下流域にあるドンタップ省で創業。(ドンタップ省はホーチミンから車で3時間ほど)
同社は「パンガシウス」と呼ばれるナマズの仲間の淡水魚の養殖→加工→販売を手がけています。
(画像の出所:同社HP)
- ベトナム国内に6つの加工工場
- 従業員数は1万人以上
- 世界50カ国に加工したパンガシウスを輸出
加工したパンガシウスを欧米や日本を含む世界50カ国へ輸出するベトナムから水産物輸出を手がけるトップ企業です。
ビンホアン水産が輸出する「パンガシウス」は世界で消費拡大が進む
パンガシウスは東南アジアで養殖されている淡水魚です。
現地では「バサ」やネコみたいにヒゲが長いので「キャットフィッシュ」などとも呼ばれています。
欧米では1990年代以降、乱獲によって漁獲量が急激に落ち込み食卓から消えるほどになった「タラ」に代わる代用食材として「パンガシウス」の消費量が増えています。
日本でもイオンやコストコなどを中心に販売が増えている
ベトナム産パンガシウスは日本🇯🇵にも輸出されており、イオンやコストコなどで販売されています。
見るたびに買ってみたくなる「パンガシウス」の切り身(ベトナム産)
100グラム92円
全くどんな魚か見当がつかないけど、買う未来しか見えない😅 pic.twitter.com/R5nhy0CAXL— アレックスとつぶ (@AlexTsubu) June 1, 2022
ぼっち夕飯出来ました( ´ω` )/
ベトナム産パンガシウスってお魚をムニエルにしました~。白身のさっぱりしたお魚でハーブソルトがよく合います!#おうちごはん pic.twitter.com/9RPvie0wEY— ちびまさこちゃん (@80kumamasa08) December 19, 2019
どんな料理にも合う淡白な味や手頃な値段、すぐに料理できるように骨が抜かれ加工された形で提供されたことなど、消費者に受け入れられた要因はいくつかある。ただ、その中でいちばん大きいのは流通最大手のイオングループがSDGsの流れの中でパンガシウスを積極的に拡販してきたことだろう。(引用元:日経BP 「パンガシウス」が売れる理由)
- 手頃な値段
- 骨なしに加工されているため、調理しやすく、食べやすい
- 資源保護や環境に配慮した認証を受けた商品が流通
といった理由で日本でも消費者に受け入れられており、輸入量が年々増えています。
最近の物価高で消費者の財布の紐が固くなりがちな状況ですが、パンガシウス販売にとっては追い風になりそうです。
✅ビンホアン水産がどんな企業がざっくり分かった所で、次の見出し以降で業績や株価推移、今後の見通しなどを解説していきます。
【ビンホアン水産】業績の変化
(業績の出所:ベトナム金融情報サイト「Vietstock」)
上記は2020年〜2023年の4年間のビンホアン水産の業績推移です。
先述したようにビンホアン水産は水産物の輸出が主力事業のため、コロナショックが起きた2020年は売上高(Net revenue)、営業利益 (Operating profit)とも業績を落としました。
EUとの関税引き下げが追い風となり22年以降、業績好調
ただ、その後に業績は回復し2022年の売上高は2020年比で約1.9倍と急増しています。
これはEUとベトナムの関税引き下げ協定「EVFTA」が2022年8月に発効したことがプラスに働きEU加盟のヨーロッパ27カ国への水産物輸出が急増したことが一因です。
商工省輸出入局によると、EVFTAの発効後2年間(注)のベトナムの対EUの輸出額は、発効前2年間の706億ドルから18.4%増の836億ドルに拡大した。(引用元:日本貿易振興機構ジェトロ)
こうした関税協定も追い風となりビンホアン水産は輸出先のマーケットが
- 2023年時点:46カ国
- 2024年:50カ国に
と輸出先となる国、マーケットを増やしており今後もビンホアン水産の業績は中長期での成長が有望視されています。
ビンホアン水産の株価推移(短期では値動き荒い)
(チャート出所:Trading View)←ここから最新の株価を確認
上記チャートは直近の約5年間のビンホアン水産の株価推移です。
ベトナム株は全体的に日米株などの先進国株と比べると流動性が低く、値動きが荒い傾向がありますがビンホアン水産も短期では株価の値動きが荒くなっています。
📖2024年8月下旬の株価、1株73,500vndは年初来で約18.5%、2割弱上昇しています。
先述した2022年のEU、ヨーロッパ諸国との関税引き下げなども後押しし、輸出先となる海外マーケットの開拓が進んだことで3年前の2021年頃の3万ドン前後の株価と比べると2024年時点の株価は約2倍〜2.5倍に伸びています。
ビンホアン水産の配当実績(年1回は配当あり)
確定日 | 比率 | 配当額(1株当たり) | 分配年度 |
2024年2月19日 | 20% | 2,000 vnd | 2023年度分の分配 |
2024年1月4日 | 20% | 株式配当 | 2023年度分の分配 |
2022年10月22日 | 20% | 2,000 vnd | 2022年度分の分配 |
2021年12月22日 | 20% | 2,000 vnd | 2021年度分の分配 |
2020年10月8日 | 20% | 2,000 vnd | 2020年度分の分配 |
2019年12月31日 | 100% | 株式配当 | 2019年度分の分配 |
2019年5月20日 | 20% | 2,000 vnd | 2018年度分の分配2回目 |
2018年12月10日 | 20% | 2,000 vnd | 2018年度分の分配1回目 |
(※配当実績の出所:ベトナム金融情報サイト「Vietstock」)
ビンホアン水産は毎年、定期的に配当を出しています。
上記は2018年後以降の配当実績をまとめた表です。ここ数年は毎年1株あたり2,000vndの現金配当を出しています。
加えて、2019年と今年(2024年)は現金配当に加えて株式配当も出すなど手厚い配当を出す年も。
次回もこれまでと同じ1株あたり2000vndの現金配当を出すと想定すると配当利回りは約2.7%。(2024年8月23日時点の終値73,500vndで計算)
ベトナム株の中では配当利回りが高い高配当銘柄というよりは、「今後の事業拡大が期待でき配当も得られる成長株」として投資対象になり得る企業です。
✅配当利回りの高いベトナム株の調べ方やおすすめの高配当ベトナム株などは別記事で解説しています >>【ベトナム株】高配当株の罠と仕込みたい銘柄4選
【2024年最新】ビンホアン水産の株価予測と今後の見通し
24年の下半期にかけて、ビンホアン水産の加工水産品の主要な輸出先である米国や欧州、中国での
- 消費量
- 平均販売価格
ともに伸びていく見込みがあるとベトナム現地証券のSSI証券は予想。
目標株価を8月時点から約20%高い88,000vndとしています。(8/23終値の73,500vndとの比較)
【24年下半期】パンガシウス輸出量は23%増加する見通し
上記画像と業績予測の出所のローカル記事:CONG THUONG
別のローカルメディアの記事でも24年下半期、ビンホアン水産の輸出量は23年の下期と比べて約23%増加すると予想していました。
ベトナム国内や中国市場での魚の価格が冷え込んでいることがマイナス要因となるものの、
- 米国でのパンガシウスの平均販売価格がゆるやかな上昇傾向にあること
- パンガシウスの飼料となる大豆粕の価格が低くとどまっていること
が業績へのプラス材料となる見込みで2024年後半〜2025年にかけて成長が続くと予想されています。
(参考)ビンホアン水産の地域別の収益
📖ビンホアン水産への投資、今後の業績をより解像度高く、細かくみていくためには国別の収益をみる必要アリ。参考までに、下記グラフは2023年8月〜10月の毎月のビンホアン水産の地域別の収益を表したものです。
(グラフの出所:Mekong ASEAN)
緑=米国🇺🇸、茶色=中国🇨🇳、青=欧州🌍、黄色=ベトナム国内🇻🇳、紫=その他の国々の収益を表しています。
ご覧のように様々な要因が絡み、国別の収益は毎月大きく変動します。
傾向として、
- 中国市場:価格に敏感なため利益率が低め
- 欧米市場:中国やその他の日本などのアジアの国々より平均販売価格、粗利益率ともに高い傾向
にあるため欧米への輸出量増加がビンホアン水産の収益増加につながりやすくなっています。
そのため、投資目線では米国や欧州経済の見通しなどがビンホアン水産の見通しを立てるうえで重要になってきます。
✅なお、こうした情報は簡単なベトナム語と調べる技術を知っていれば誰でも調べられます。本気でベトナム株で成果を上げたい方には有料記事でベトナム株の情報収集の技術を解説しています >>【ベトナム株】簡単3STEPでタイムリーな投資情報を探す技術
【水産業で代表的なベトナム株】ビンホアン水産とサオタ食品を比較
ベトナムで水産物輸出で長年トップなのがエビ🍤です。そのエビ輸出を手がけるベトナム株が「サオタ食品」です。
一方で「パンガシウス」は養殖の拡大とともに輸出量が増え水産物輸出でエビに次ぐ2位となっています。(2023年時点)
エビ輸出を手がける企業は「サオタ食品」をはじめとするベトナム企業のみならず、周辺国やインド企業なども欧米などへ輸出をしている一方、パンガシウスはタイやベトナムなどの東南アジアのみで養殖されている魚です。
またエビ輸出を手がける「サオタ食品」は高配当銘柄として知られており、近年も継続的に高い配当を出しています。
一方「ビンホアン水産」はサオタ食品に比べ配当利回りは低く、パンガシウス輸出のほかに※コラーゲンなどの副産物を利用した事業を育てるなどの積極的な事業投資を行っています。
そうした理由からビンホアン水産は配当目当てではなく、成長株としてみた方がよいと筆者は考えています。
結論としては、
- 高配当株投資がしたいなら「サオタ食品」
- 成長株投資がしたいなら「ビンホアン水産」
を投資の選択肢に入れるのがよいかと!!
✅エビ🍤輸出が主力事業のベトナム株「サオタ食品」については別記事で紹介してます>>【ベトナム株】サオタ食品を徹底解説【日本向けエビ輸出が強み】
新著「シンFIRE論」が話題の三菱サラリーマンさんもサオタ食品とビンホアン水産を保有
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まとめ(ビンホアン水産は世界で消費が増える「パンガシウス」の輸出トップ企業)
世界中で消費量が増えている手頃な値段で淡白な味が楽しめる「パンガシウス」の養殖/加工~販売までを手がけるベトナム株「ビンホアン水産」を解説しました。
今後もパンガシウスは欧米市場や日本や中国などのアジアなど魚を食べる文化のある世界中への輸出が増えていくことが見込め、ビンホアン水産はその中でも注目に値する企業です。
現状、短期投資では株価の値動きが荒い危険性の高い銘柄ですが、中長期で成長株を探している方にとっては投資先の候補になり得るかと思います。
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