成長著しいベトナムの株式や新興国株、利回り投資サービスを解説中

知る人ぞ知るベトナム株投資の魅力を徹底解説

ベトナム株&新興国投資 投資のヒント

こんにちは!ベトナム株投資家でふだんはX(旧Twitter)でもベトナム株の投資情報を発信しているひでさわ(https://twitter.com/hidesawa0902)です。

この記事ではベトナム株の魅力を4つのポイントにわけお伝えしていきます。

「日本株や米国株以外の株式にも興味がある」「新興国株の中でベトナム株の魅力が知りたい」という方向けです。気になる方は続きをどうぞ!

魅力①ベトナム経済の成長性

ベトナムGDP成長推移

(出所) Vietnam GDP Growth Rate 1985-2021

まずベトナムの経済をみてみると、2010年代は毎年6%前後、GDPが成長し続けました。上の表は2010年代の10年のベトナムのGDP推移です。2020年に入りコロナの影響で経済が打撃を受けましたがそれでもプラス成長を維持しました。

今年(2021年)はベトナム南部で6~9月の間の約4ヶ月、外出制限をはじめ経済活動に大幅な制限がかけられましたが、年間3~4%のGDPプラス成長を遂げる見込みと先日、IMF(国際通貨基金)の予測が出ていました。東南アジアの主要国はマイナス成長となる国が多い中、2年続けてベトナムはプラス成長を維持する見込みとなっています。

2022年以降は、現在はストップしている外国人観光客の受け入れも再開する見通しで、経済の本格的な回復が見込まれ、2019年以前のような年間6%前後の高い経済成長を続ける予測が出されています。

 2040~2050年まで人口増加が続く

今後も高い経済成長が続くと見込まれる理由の一つは人口増加です。こちらは世界銀行が出したベトナムの人口推計をもとに作成したグラフです。2030年には人口一億人を超え、その後も2040~2050年までゆるやかな人口増加が続くと予想されています。

年代別人口 グラフ出所:GSO(ベトナム統計総局)

また、こちらは2019年時点のベトナムの年齢別の人口構成です。15~64歳の現役世代と15歳以下の子どもが全体の約92%となっています。ただ、ベトナムも65歳以上の人口が7%をすでに超えており、これは国際的には「高齢化社会」に定義されます。

日本は、1970年に「高齢化社会」に突入しました。その後も高齢化率は急激に上昇し、1994年に高齢社会、2007年に超高齢社会へと突入しました2)。今後も高齢者率は高くなると予測されており、2025年には約30%、2060年には約40%に達すると見られています。 出典:日本の超高齢社会の特徴

日本は1970年代に高齢化社会に突入したので、現在のベトナムは約50年前の日本と似たような状況にあると言えます。

ベトナム 少子化対策

出所:VIETJO

ただ、ベトナム政府はすでに子供2人を奨励、支援策を提案するなど少子化対策に動いているので、高齢化が進むペースが日本ほど急激なスピードで進まない、ゆるやかになることが期待されます。

魅力②対外輸出が伸びている

輸出 イメージ

ベトナムの経済を牽引しているのは、外国への輸出です。大国である中国に近く東南アジアの中央に位置し南北に長い海岸を有するため、貿易の拠点になりやすいという地理的優位性もベトナムの強みです。

ここ数年、ベトナム経済のGDPの約2割をベトナムにスマホ製造などの工場を構える韓国サムスンの輸出が占めているのが代表的ですが、多くの外資の製造業を誘致し輸出主導型の経済成長が続いています。

 多くの自由貿易協定が今後の成長の追い風に

ベトナムはこれまでに多くの国と相互の関税引き下げ、撤廃を進める自由貿易協定を結んでいます。ベトナムとイギリスといった二国間協定を含めると10以上あります。多国間の枠組みでベトナムにインパクトが大きい協定としては下記3つが挙げられます。

  • EVFTA(ベトナムEU自由貿易協定):EU-ベトナム間:2020年8月発効
  • CPTPP(環太平洋戦略的経済連携協定):ベトナム・日本・シンガポール・マレーシア・オーストラリア・ブルネイ・カナダ・チリ・メキシコ・ニュージーランド・ペルーが加盟:2019年1月発効
  • RCEP:ASEAN10ヵ国(ベトナム・ブルネイ・カンボジア・インドネシア・ラオス・マレーシア・ミャンマー・フィリピン・シンガポール・タイ)・日本・中国・韓国・オーストラリア・ニュージーランドの計15か国の経済連携協定2022年1月に発効

こうした自由貿易協定は、ベトナムに進出する日系企業をはじめとした外資系企業のみならず、輸出入が増えることでベトナム株式市場に上場する主要なベトナムの企業にもプラスに働きます。

追い風となるベトナム企業の一例として、冷凍エビの輸出加工を手がけるFMC(サオタ食品)、港湾や物流事業大手のGMD(ジュマデプト港湾海運)などが挙げられます。

✅エビの輸出が主力事業のサオタ食品については別記事でくわしく解説しています>>【ベトナム株】サオタ食品を徹底解説【日本向けエビ輸出が強み】

魅力③投資人口が急増、株式にマネー流入

ここまでは国や企業の話でしたが、人々に目を向けると、現在ベトナムで株式投資をはじめる人が急増し株式市場に流入するマネーが増え続けています。

 2020年以降、投資人口が急増している

上のグラフは2018年以降の年度別のベトナム国内での新規証券口座の開設数の推移です。2021年の1~9月の9ヶ月でそれまで3年の合計を超える新規口座数を記録しており、ベトナム国内で投資ブームが起きています。

今後も経済成長に伴うベトナムの人々の収入増加によって株式投資に目を向ける人々が増え続けることが予想され、それに伴い株式市場に流れるマネーがさらに増えていくことが容易に想像できます。

こういった投資人口が増加している背景や今後のベトナム株式市場の国際的な位置づけが上がり国際的なマネーの流入も増加する見込みといったことは下記の記事で解説しています>>ベトナム株投資の展望や将来性、投資をするメリットについて解説

魅力④日本株や米国株を凌ぐ高配当株が多い!

配当 イメージ

ベトナムの個別株は配当利回りが10%を超える高配当の銘柄が数多くあります。電力会社などで20%を超える配当利回りになっている企業もあります。

また、物流や製造業などで長期的な成長も見込める企業は高配当+キャピタルゲインも狙えるのがベトナム株の魅力かもしれません。

経済成長下で毎年3~4%前後でインフレが進んでおり、銀行の定期預金金利が2021年現在は年間6%前後あります。こういった状況もあり、株式の魅力を高めるために銀行以上の利回りを打ち出している企業があるのも高配当銘柄が多い背景にあります。

高配当株の調べ方などは下記の記事で解説しています>>ベトナム株投資家だけが知っている高配当ベトナム株とその調べ方

投資の始め方

株式投資 イメージ

ここまでベトナム株の魅力について書いてきました。ただ、「ベトナムの企業や経済についてあまり知らない」という方にとっては投資をする難易度は高いかもしれません。

 まずは投資信託からがおすすめ

筆者のおすすめはまずは投資信託などから情報を得て、その後に個別株にも関心を持ってみることです。

投資信託は幅広いベトナムの主要な企業へまとめて投資ができるのがメリットです。長期的なベトナムの経済成長の恩恵を得られる可能性が高いと考えられます。一方でデメリットは、個別株とちがい投資信託を運用する手数料がかかってくることでしょう。

そこで、まずは投資信託からはじめてみて、そこに組み入れられた銘柄の中でより関心を持った企業があれば個別株にも手を広げてみるという順番がよいかと思います。

ベトナム株の投資信託はSBI証券や楽天証券で取り扱いがあります。すでに証券口座を持っている方はまずはそうした所から情報を得ていくといいでしょう。おすすめの投資信託は下記の記事で紹介しています>>ベトナム株投資の第一歩に!ベトナム企業へ幅広く投資できる投資信託を紹介

まとめ(魅力の多いベトナム株)

ベトナム株の魅力を様々な観点から解説してきました。

ポジティブな要因が複合的に合わさって高い経済成長が続いていることが理解できたのではと思います。そんなベトナムの株式の魅力に気づき、関心を持っていただける方がひとりでも増えたらベトナムに住んでいる筆者としてもうれしいです(^^)

最後までお読みいただきありがとうございます。ではでは!