【2025年最新】サオタ食品の展望【日本向けエビ輸出が強みの高配当株】

投資先を探している人 「ベトナム株🇻🇳でサオタ食品って銘柄をよく耳にするんだけど、どんな企業かや今後の見通しをおしえて!!」
こんな疑問に答えます。(記事更新日:2025年2月17日)
ベトナム株で投資先を探そうと思っても中々、その企業のことをサクッと知れる情報少ないですよね。
そこで、今回はベトナム株でそこそこ知られているエビ輸出を手かげるサオタ食品(FMC)を解説。
サオタ食品は日本向けのエビ🍤輸出に強みアリ!!
高配当株へ投資したいならポートフォリオの選択肢になり得る銘柄。
この記事を最後まで読むと、
- 【ベトナム株】サオタ食品がどんな会社か
- サオタ食品の業績や株価推移と配当実績と2025年の予想配当利回り
- サオタ食品が手かげるエビ🦐輸出事業の強みと懸念点
- 【2025最新】サオタ食品の今後の見通し
がわかります。
【ベトナム株】サオタ食品の概要
社名 | サオタ食品 |
ティッカーコード | FMC |
主な事業内容 | エビ🦐の養殖、加工。 |
会社HP(英語表記あり) | https://www.fimexvn.com/en/ |
抑えておきたいプチ情報 | 親会社は食品大手パングループ(PAN)→こちらも上場株🇻🇳 |
日本の証券での取扱い | SBI証券:◯・アイザワ証券・◯ |
サオタ食品はホーチミン証券取引所に上場する水産業を手かげる企業。
水産物の養殖、加工が主力事業。主な製品は冷凍エビや生エビ、天ぷら用エビなどの加工製品です。
養殖、加工したエビを海外へ輸出しています。主な輸出先は欧州/日本/韓国/台湾/米国など。
2018年に食品大手でベトナム株市場に上場するパングループ(PAN)の子会社になっています。
サオタ食品の主力事業はエビの海外輸出

(画像の出所:サオタ食品HP)
サオタ食品はベトナム南部メコンデルタ地方のソクチャン省に大規模なエビ養殖場とエビの加工工場を展開。
エビの養殖、加工のほかにもサツマイモやオクラ、ナスといった農産物の加工工場も展開していますが、売上の9割以上がエビの輸出事業です。

サオタ食品のエビ加工工場の様子。
ベトナム最大のエビの輸出企業の一つ。
サオタ食品のほかにエビ輸出を手がけるベトナム株としてはMPC(ミンフー水産グループ)が代表的な企業です。
【ベトナム株】サオタ食品の業績推移

(業績の出所:ベトナム金融情報サイト「Vietstock」)
上記は2021年〜2024年の4年間のサオタ食品の業績の推移。
コロナ直後に売上高(Net revenue)、営業利益(Operating profit)ともに低迷していた業績が近年は回復してきており、昨年2024年の売上高は前年の2023年比で30%以上伸びています。
【高配当】サオタ食品の配当実績
続いてサオタ食品の配当実績をみてみます。
筆者が独自に作成した下記の表をご覧ください。サオタ食品の直近3年の配当実績をまとめています。

サオタ食品は直近3年は毎年5月に1株あたり2000 vndの配当を出している高配当株です。
2025年の配当計画はまだ発表されていませんが、おそらく今年も5月頃に配当を出すことが予想できます!!
配当に続いて株価の推移をみていきます↓↓
【ベトナム株】サオタ食品の株価推移

(チャート出所:Trading View)←ここから最新の株価を確認
上記グラフはここ5年のサオタ食品の株価チャートです。
2022年の春先から夏頃にかけてベトナム株市場の盛り上がりと後述するEUとの貿易協定の発効のニュースなどがプラス材料となり高騰した後は小幅の値動きになっています。
2025年の予想配当利回りは4~5%!!
2025年2月時点で2025年のサオタ食品の配当利回りを予想すると
- 2025年2月中旬の株価は1株47,000vnd
- 例年通り1株2,000vndの配当が出ると仮定
すると予想配当利回りは約4.2%になります。(※計算式2,000÷47,000×100=4.25%)
高配当株投資家ならベトナム株市場全体が急落や暴落したタイミングで買う銘柄候補に入れておくのもいいかもです!!
✅配当利回りの高いベトナム株の調べ方やおすすめの高配当ベトナム株などは別記事で解説しています >>【2025最新】ベトナム株でおすすめの高配当銘柄と投資の罠を解説
サオタ食品をはじめとするベトナムのエビ産業の強みと弱み

サオタ食品のエビの養殖場
サオタ食品のエビの輸出先は日本や欧米などの求める品質基準が高い先進国が多くなっています。
後述しますが、特に消費者の求める品質レベルが高い日本市場向けが多くの割合を占めています。
2023年〜2024年上期は米国や中国で景気が冷え込み、エビの輸出需要が落ち込んだことがマイナスに働きました。ただ、世界経済の回復、成長に伴い輸出需要が高まれば先進国向けのエビ輸出に実績を持つサオタ食品には追い風となることが予想されます。
日本市場向けのエビ輸出は参入障壁が高く、他国より優位性あり
Thị trường Nhật Bản chiếm 40% tổng thị phần xuất khẩu của Thực phẩm Sao Ta trong nửa đầu năm nay và thị trường này duy trì ổn định so với các thị trường khác trong nửa đầu năm 2023.(訳)今年上半期、日本市場はサオタ食品の総輸出市場シェアの40%を占め、この市場は2023年上半期においても他の市場と比べて安定を保った。(出所の記事はコチラ)
2023年上半期にサオタ食品が輸出したエビのうち約40%が日本市場向けでした。
日本からの発注量は高止まりしており、サオタ食品の日本向けエビ輸出量は安定しています。
また、後述する欧米市場と異なり、日本市場では加工技術などの付加価値の高い商品を好むという消費者の特性もあってライバルとなる国が少ないのが現状です。
日本市場向けのエビ輸出で一定の参入障壁を築いているのがサオタ食品の強み、競争優位性となっています。
「ビジネスエリートになるための投資家の思考法」では「トヨタ・テスラ・フェラーリ🚗」といった企業の例を挙げながら各企業の競争優位性や事業の経済性の見極め方などが解説されています。企業のビジネスをどのような視点でみていき分析すればよいのかを学びたい方向けの良書📚
欧米市場向けはインドやエクアドル等との競争が激しい

生エビはインドやエクアドルとの競争が激しい
Trong khi đó, xuất khẩu tôm của Thực phẩm Sao Ta nói riêng, ngành tôm Việt Nam sang thị trường Mỹ và châu Âu vẫn đang chịu sức ép cạnh tranh mạnh từ Ecuador và Ấn Độ – những nước có giá tôm thấp hơn Việt Nam.サオタフーズ社のエビ輸出と、米国および欧州市場へのベトナムのエビ産業は依然として、ベトナムよりもエビの価格が安いエクアドルやインドからの強い競争圧力にさらされている。(出所の記事はコチラ)
一方で米国やヨーロッパへのエビ輸出では、ベトナムよりもエビの価格が安いエクアドル、インドといった国々との激しい競争下にあるようです。
欧米市場向けのエビ輸出では日本市場向けでは強みとなっている加工技術や付加価値があまり評価されていないのもサオタ食品を始めとするベトナムのエビ産業にはマイナスとなっています。
ただ、欧米市場は市場規模が大きく、エクアドルやインドといったエビ輸出を手がけるベトナムの競合となる国々のみでは需要をまかなうことはできず、今後もベトナムからの輸出が増加していく見込みです。
また、ベトナムは欧州と「EVFTA」という関税免除の協定を結んでいます。(※2022年8月から発効)関税引き下げが追い風となり欧州向けエビ輸出は今後も増えていく可能性が高いと考えられます。
✅サオタ食品と比較対象として注目したい世界50カ国にパンガシウスを輸出する水産株「ビンホアン水産」については別記事で解説しています >>【ベトナム株】ビンホアン水産の投資妙味【水産物輸出のトップ企業】
【2025年最新】サオタ食品をはじめとするベトナム産エビ輸出の見通し

韓国のスーパーで販売されているベトナム産エビ
ここからはベトナム政府のマクロ経済政策や社会政策のシンクタンクが2025年2月に出している今後のベトナム産のエビ業界の予想レポートから読み取るサオタ食品の今後の見通しを解説。
※原文で骨太な英文レポートを読みたい方は右記から。(情報の出所:Export of shrimp goes sustainable)
今後のベトナム産エビ輸出は
- CPTPPなどの自由貿易協定が後押しして主要先進国での魅力が向上する一方、
- エビの供給不足から養殖コストが上がり他国との激しい競争環境下に置かれる可能性も
あるよう。それぞれ順に解説。
今後のプラス材料:自由貿易協定の後押しでベトナム産エビの魅力が向上へ
ベトナム産のエビは現在、
- 日本や韓国、オーストラリア市場でトップの地位
- ヨーロッパでも上位2位
を占めています。
これはベトナムも加入している自由貿易協定のCPTPPの好影響が出てきていることも背景にあります。
📚 CPTPPはTPP協定から離脱を表明した米国以外の11カ国で署名された自由貿易協定。 【加盟国一覧】日本🇯🇵、メキシコ、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、オーストラリア、ベトナム🇻🇳、ペルー、マレーシア、チリ、ブルネイ、英国 (参照元:外務省)
今後もCPTPPをはじめとする自由貿易協定の好影響が続きベトナム産エビの魅力やブランド力が向上していく予測が出ています。これはサオタ食品にも追い風となります。
今後の懸念点:エビの供給不足と養殖コストがかさむ可能性
一方でベトナム産エビの懸念点、課題としては、2025年上期に原料となるエビの供給不足が懸念されています。
エビの供給不足となればサオタ食品のような加工会社はエビを高値で購入しなければならず、そこコストは輸出される商品に上乗せされることになります。
先述の通り、エビ輸出はベトナムのほかにインドやエクアドルの企業も手がけており他国との安価なエビとの競争がより熾烈となり売上低下に陥る可能性が出てきます。
まとめ:サオタ食品は安定高配当で成長も期待できる銘柄

ベトナム株で数少ない水産企業で日本向けエビ輸出に強みを持つサオタ食品を解説しました。
2022年に発効されたEVFTA(ベトナムと欧州の関税協定)を始め世界各国と関税撤廃が進むなかでベトナムの輸出関連株には追い風が吹いています。
サオタ食品の競合企業としてはベトナムのみならず、インド🇮🇳など周辺国のエビ輸出企業も競合となるのが懸念点です。
ただ、今後も世界の人口増→エビの需要増→中長期での成長が高い確度で見込まれるのではと思います。
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- 直近5年は配当利回りが約9%ほどの高い配当を毎年出していて、
- 今後もベトナム経済🇻🇳の発展に欠かせず、長期的には株価が右肩上がりで推移
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