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【高配当】ビナミルク株の2025年最新動向と今後の投資妙味を考察

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ビナミルク株の今後が気になる人 「ベトナム株式で知名度が高いビナミルク株が気になっています。どんな企業なのか、今後の見通しはどうなのかをおしえて!!」

こんな疑問に答えます。(記事更新日:2025年2月1日)

ベトナム株🇻🇳で投資先を探そうと思っても中々、その企業のことをサクッと知れる情報少ないですよね。

そこで、今回はベトナム株で認知度が高いベトナム最大の乳業メーカーのビナミルク🥛(VNM)を解説。

ビナミルク株は2021年〜2025年2月時点まで株価は冴えない動きとなっていますが、今後に期待感が持てる新事業もスタートしていることに加え、近年は配当を年に3回は必ず出している投資の選択肢に検討したい銘柄。

2017年からベトナム🇻🇳在住し2019年からベトナム株へ投資を始めた筆者がどこよりも詳しくビナミルク株の今後を解説。ちなみに私もビナミルクのヨーグルトや牛乳、最近ではビナミルク製のヤクルトみたいな乳酸菌飲料も時々買って飲んでます!!

この記事を最後まで読むと、

  • 【ベトナム株】ビナミルク🥛がどんな企業か
  • ビナミルク株の株価推移と配当実績
  • 【2025最新】ビナミルクが今後、本格化させる新事業
  • ビナミルク株の今後の見通し

がわかります。

ビナミルクはベトナム最大の乳業メーカー

社名 ビナミルク
ティッカーコード VNM
主な事業 牛乳、ヨーグルト、アイス、チーズ、豆乳、清涼飲料などの加工販売。乳牛飼育、農作物栽培事業など
会社HP(英語表記あり) https://www.vinamilk.com.vn/en
日本の証券会社での取り扱い ・SBI証券:◯ ・アイザワ証券:◯
同業、競合のベトナム上場株 地場の豆乳最大手QNS(クアンガイ製糖)など

ビナミルク(銘柄コード:VNM)は、ベトナム最大手の食品、乳製品メーカーです。

ベトナムで乳製品市場の約4割のシェアを持っています。

また、ベトナム国内に

  • 13の工場
  • 13の乳業飼育用の牧場

を展開(2025年1月末時点)

【ビナミルクの主力商品は牛乳やヨーグルト】2024年下期にはヤクルトに対抗した新商品も発売!!

ビナミルクの製品

ビナミルクの主力商品は牛乳やヨーグルト。そのほかに粉ミルクや豆乳、チーズ、アイス、清涼飲料、栄養食品まで商品ラインアップは多岐にわたります。

⇧⇧筆者がホーチミン生活で最近買ったビナミルク製品

ちなみに私はベトナム🇻🇳生活で最近はビナミルクのヨーグルトをたまに食べてるほか、24年下期に出たヤクルトを意識した乳酸菌飲料を時々買って飲んでます。

ベトナムのスーパーにもヤクルトは売っていますがそれと比べても同じ価格帯で味もそこまで遜色なかったです。

主な情報と画像の出典:ビナミルク公式HP

【ベトナム株】ビナミルクの業績推移

ビナミルク 業績

(業績の出所:ベトナム金融情報サイト「Vietstock」)

上記は2021年〜2024年の4年間のビナミルクの業績推移。

ベトナム株の中でビナミルクはすでにVN30にも入っている大型株のため、年々伸びていくというような感じではありませんが毎年、売上高(Net revenue)、営業利益(Operating profit)ともに安定した数字を残しています。

ビナミルクの株価推移:近年は株価が低迷

ビナミルク 株価推移

(チャート出所:Trading View)←ここから最新の株価を確認

上記チャートはここ10年ほどのビナミルク株の株価推移です。

ご覧のようにビナミルク株が過去10年で

  • 株価が最も高騰したのは1株14万ドンを超えた2017年12月〜2018年4月頃

です。

ベトナム株の代表的な指数のVNインデックスが2021年12月〜2022年1月頃に1500ポイントを突破して史上最高値を記録したのとは対照的にビナミルク株はそれより一足早く2021年からこの記事を書いている2025年1月末時点まで株価は冴えない動きをしていると言えます。

2021年以降、直近でビナミルク株が低迷していた要因としては

  • 牛乳の原料や砂糖価格、動物飼料などの原材料費のコスト増
  • コロナ後の景気低迷による売上低迷

などが挙げられます。

ただ、後述しますが株価が下落傾向にある間もビナミルク株は継続的に配当を出し続けています。

そのため、ベトナム株の投資家の間でもビナミルク株に対する印象は大別すると

  1. 2010年代から長期目線でいち早く投資している株主:継続的に配当をもらえている安定配当株でうれしい!!
  2. 2020年以降にベトナム株に目を向けた投資家:成長に期待して買ったけど株価が冴えなくてガッカリ…

という2つに分かれているなーという印象を持っています。

そして2025年1月末時点では

  • 株価が下がってきたことにより配当利回りが高まっている
  • 2025年以降に本格化する新事業(食肉事業)が将来の収益の柱に育つ可能性

といった観点からディフェンシブな投資の選択肢としてポートフォリオの一部にビナミルク株を組み入れておくことはわりと賢い選択かもなーと筆者は考えています。

✅次の見出し以降でビナミルク株の配当実績や今後の見通しについて詳述していきます。

ビナミルクの配当実績:定期的に配当を出している安定の高配当株

続いてビナミルクの配当実績をみていきます。

下記の表は筆者が集計し独自に作成したビナミルク株の直近3年(2022年〜24年)の配当実績です。

ビナミルク 配当
  • ご覧のように直近3年は1株あたり配当額はいずれの年も3,850vnd

となっています。

筆者はビナミルク株が定期的に配当を出していることは把握していましたが、直近3年の配当額が同じ金額だっことは今回調べてみて初めて気づきました!!

ただ先述の通り株価はここ数年、下落傾向だったため配当利回りが年々高まっています。

そして2025年に入ってもベトナム株市場全体が外国人投資家の売り越しが続いている影響もありビナミルク株の株価は下落傾向。2月時点での株価から推測する2025年の配当利回りは下記の表の通り6%を超えることに。

  • 今後、本格化する新規事業の動向
  • 配当が株価を支える効果が働く

といった理由から2025年2月時点では高配当が狙えるディフェンシブ銘柄として投資妙味が高まっていると筆者は考えています。

✅配当利回りの高いベトナム株の調べ方やおすすめの高配当銘柄などは別記事で解説中
>>【2025最新】ベトナム株でおすすめの高配当銘柄と投資の罠を解説

ビナミルクの海外展開【東南アジアで最も有望市場になり得るフィリピンに進出】

ビナミルクの海外事業はこれまで米国🇺🇸やポーランド、カンボジア、ラオスの4カ国で展開し全体の売上、粗利益の15%程度を占めていました。

それに加えて2021年にはベトナムと同様、東南アジアで経済成長の著しいフィリピン市場へ進出しています。

現地の大手食品会社と組みフィリピン市場攻略へ

フィリピンでの合弁事業

ビナミルクのフィリピン事業は「デルモンテフィリピン」というフィリピンの大手食品会社と組んでいます。

牛乳/ヨーグルト/飲むヨーグルト等の主力商品をスーパーやShopee,Lazadaといった大手ECサイトも活用し販売しているのに加えて、デルモンテフィリピン社が持つフィリピン全土の販売網を生かし約10万店でビナミルク製品が販売されています。

2023年12月に出版された『歴史と人口から読み解く東南アジア』という新書でも解説されていますが、東南アジア各国の人口構成=つまり、世代別の人口ピラミッドを比べてみると一目瞭然なのですがフィリピン🇵🇭は

  • 10代、20代の人口が突出して多く人口構成が異質
  • カトリックの信者が多く宗教上の理由で子だくさんの家庭が多い

といった理由から東南アジアの中で人口増加が最も長く続く予測が出ています。

2012年ごろに筆者はフィリピンに短期英語留学していましたが、その時に現地で出会った友人もカトリックの信者で毎週必ず教会に通っていました!!

2024年時点で平均年齢が約32歳で日本より大幅に若いベトナム🇻🇳でさえもすでに少子高齢化が危惧されている状況ですが、フィリピン市場は現状ではタイやベトナムほど豊かではないものの、30年先となる2050年以降でも成長が続いている可能性が極めて高いと言えます。

今からフィリピン市場での売上を増やしていくことができれば中長期にわたるビナミルクの収益にプラスの影響をもたらすことは確実と言ってもいいでしょう。

✅紹介した新書「歴史と人口から読み解く東南アジア」はAmazonの聴く読書サービス「Amazonオーディブル」の聴き放題対象本。
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ビナミルクの今後の新事業:「双日」と手がける国産牛肉の販売を本格化へ!!

ビナミルクと双日が手がける食肉工場。2024年12月から稼働開始。(画像の出所:ビナミルク公式サイト)

ビナミルクは日本の総合商社「双日」と手を組み、2024年12月から牛の食肉加工工場を稼働しています。

そして、将来的にベトナム国内で年間1万トンの牛肉製品の出荷を目指しています。

ベトナムの食肉市場は、現状、豚および鶏の消費が多く、牛肉の年間消費量は約50万トン(日本は約100万トン)にとどまり、流通する牛肉の多くは常温で加工・輸送され、伝統的な市場で販売されています。今後は、さらなる人口増加(2023年時点の人口:約1億人)と所得水準の向上により、牛肉消費量の増加が見込まれ、経済成長に伴う消費者の購買行動の多様化により、冷蔵環境で衛生管理された良質な国産牛肉の需要拡大が予想されます。(引用元:双日の公式HP

経済成長によって中高所得層が増えるベトナム国内で、国産牛肉🥩の販売を本格化していく模様。

牛乳やヨーグルトといった乳製品に加えて、今後は食肉事業が新たな事業の柱にしていく経営戦略をとっています。

ビナミルク 牛肉

ビナミルクと双日が出す国産牛肉の試験販売時の広告

これまでビナミルクでは、乳が出ない雄牛が生まれたら二束三文ですぐに手放していたんです。でも、きちんと肥育して肉用牛として売り出せば有効な食糧生産につながる。乳用牛の雄牛を育てるノウハウはまだベトナムになかったので、日本の技術で一緒にやりましょう、と双日が名乗りをあげました(引用元:双日のオウンドメディア

日本の技術、ノウハウを双日が提供することで、これまでベトナムにはなかった国産牛の冷蔵販売の市場をゼロから作っていく=新しい市場を創造していく画期的なプロジェクト!!

この事業が軌道に乗っていき、ベトナム人の消費者を惹きつけることに成功すれば、中長期にわたってビナミルクの業績向上につながっていくことが期待されます。

【2025年2月時点】ビナミルク株の株価予測と筆者の見立て

ビナミルク 株価予測

ベトナム現地の証券会社のKBベトナム証券は

  • 粉ミルクの原材料費、コスト増を販売価格の引き上げによって調整される
  • 2024年は目標収益の達成率がほぼ100%に達する
  • 2025年の売上高と利益は増加傾向になる

などの要因からビナミルク株の株価予測を1株75,300vndと予想し買いを推奨しています。(引用元ローカル記事:bnews

筆者も1月末の1株62,200 vndの株価は

  • これまでの配当実績
  • 2024年後半から外国人投資家による大幅売り越しが続いているベトナム株の市場環境
  • ベトナム経済の景気、内需がコロナ後徐々に力強さを取り戻してきていること

などの理由を踏まえると1株6万vndを割る可能性は非常に低いと考えています。

また、先述した6%を超える配当利回りを踏まえると株価6万〜7万vndの水準では

  • 下落リスクの低いディフェンシブな高配当銘柄で
  • 中長期でのゆるやかな株価上昇も期待できる

銘柄としてポートフォリオに組み入れておくのはわりと賢い選択なのではと思っています🤔

まとめ:ビナミルクは安定配当をもらいつつ今後の成長にも期待できる銘柄!!

ビナミルク 今後 配当

2025年時点でのベトナム最大の乳業メーカーのビナミルクの現況や今後の展望を解説しました。

ビナミルク株に対しては近年、株価の下落が続いたことからネガティブな見方をする投資家もいるかと思います。

ただ、筆者は今後の展望や企業としての信頼性やベトナム株式市場での時価総額や株式の流動性などを総合的に鑑みると配当をもらいつつ、ゆるやかな株価上昇を期待できる銘柄として投資の選択肢に入れておくのは悪くない選択なのではと考えています。

✅【最後に】記事の感想やビナミルク株に対する意見など、ひとことツイート頂けるとブログを続ける励みになります!!「この企業の解説記事を書いてほしい」といったリクエストも歓迎。こちらからサクッとできます>>感想をツイート

この記事が参考になれば幸いです。最後までお読み頂きありがとうございます!!

⚠️引用・転載について⚠️ 本記事は筆者の独自の調査や投資経験などをもとに作成しています。 記事内の文章や画像を引用、転載する場合、当サイトのリンクを貼り付けたうえで取り扱いをお願いいたします。

【2025年最新/筆者イチオシの高配当ベトナム株はこれ!!】市場の暴落に強く配当利回りも8%超えるたったひとつの銘柄

ビナミルク株も悪くない投資の選択肢だと思っていますが、筆者がイチオシの

  • ベトナム株式市場の暴落時にも株価がほぼ下がらず、
  • 直近5年は配当利回りが約9%ほどの高い配当を毎年出していて、
  • 今後もベトナム経済🇻🇳の発展に欠かせず、長期的には株価が右肩上がりで推移

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