ベトナム株投資1年目の失敗を晒してみる【BVH,VIC,YEG】
こんにちは、ひっぴー(@hippy0902)です。
今回は、僕自身が2019年の7月からベトナム株へ投資を始めた中で投資1年目に「これは失敗だったなー」という3つの銘柄の売買をさらしてみるのと、当時の自分に決定的に足りなかったものを書いてみます。
ベトナム株の取引は、上記のようにスプレッドシートに記録してます。それを今になって見返すと、「こいつそんなに投資資金もないのに色々な銘柄に手を出しすぎだろ〜」って自分でツッコミを入れたくなるぐらいポンコツでした😅😅
(当時は10株単位で売買可能で少額投資がしやすかったという背景もあるのですが💦)
この記事が今後のベトナム株投資のヒントになったり、「投資1年目だけど自分の方が上手くいってる」など励ましになれば幸いです。
保険大手のBVHへの投資
一つ目の失敗は保険大手のバオベトグループ(BVH)への投資です。
バオベトグループはベトナム国内で生命保険、損害保険で高いシェアと信頼性のある保険会社です。日本の住友生命保険も大口株主になっています。
長期的に保険の加入者数が増加→保険料収入が増加するのではないかと言う「いま思うと単純な考え」で株を購入した結果、損失を出す結果になりました。
合計170株(約7万3千円分)を平均株価(78,523 vnd)で購入→約60,000 vndで売却となり約310万vnd(=日本円で約1万7千円)の損失でした。
救いは投資額を少額に留めたことと購入したあと株価が下がってきたときに二度以上のナンピン買いをしなかったことかと思ってます。
チャート出所:Trading View
上のチャートはここ5年のBVHの株価推移です。赤マル部分の私が株を購入して以降、株価は下落トレンドにあることがわかるかと思います。
この売買の後に理解したベトナム保険業界の基礎知識として、まず大まかに以下3つに分けて考えるとともに、様々な理解が足りていなかったことを痛感しました。
- 生命保険:BVHのほか、第一生命(日系)、プルデンシャル(米)、マニュライフ(カナダ)、ハンファ生命(韓国)などベトナム国内の中でベトナム地場、外資系含め競争が熾烈
- 損害保険:BVHほかベトナム地場30社以上の競争が熾烈
- 再保険:上場2社のみ。PRE(PVI再保険)、VNR(ベトナム国家再保険)
人口や子育て世代の増加によって今後、生命保険、損害保険ともに市場全体は伸びていくことは間違いないかと思います。
ただ、各企業の業績や株価が伸びていくかどうかは深く調べたうえで投資を検討するべきだったなぁと感じています。
高配当+長期的な成長が期待できると言う意味では再保険の2社に着目してみるのもいいかなと思います。
いずれにせよ、ベトナム株で保険の関連株へ投資する際には、業界全体の事情やその企業の強みなどをまず調べるべきでした。
BVH(バオベトグループ)は、生命保険、損害保険いずれもベトナム国内では信頼性がトップという結果が出ています。
3年、5年、10年という長期の時間軸でみれば業績や株価の上昇も見込めそうではあります。(VIETJO記事参照「信頼性の高い保険会社トップ10」)
ただ、投資をするうえでは自身がとれるリスクや目指すリターンを鑑みて慎重に投資判断をするべきだったと僕自身、反省しています。
No.1企業のVIC(ビングループ)への投資
2つ目の失敗はベトナムで代表的な企業、ビングループへの投資です。ビングループはベトナム最大の民間企業で、現在は不動産や電気自動車(EV)の開発を主に手がけています。
チャート出所:Trading View
上のチャートはここ5年のビングループの株価推移です。赤マル部分が株を売買した時期です。
この記事を書いている1年前、(2021年の4月頃)に株価が一時的に上昇していますが、ここ3~4年の間は株価は全体的にはヨコヨコの状況です。
僕自身、ベトナム株を始めた直後に100株購入したのですが、ビングループのビジネス全体を理解していないまま投資してしまったため、半年後に損切りしています。日本円で約3000円の損失を出しました。
ビングループのスマホ、TV事業はやはり販売不振での撤退か。VinFastのクルマ事業も先行きは不透明だけど、クルマも上手くいかないときは、事業創造と撤退の速さからして、また何か新事業をはじめそう💦https://t.co/Mlzk6PJTyU
— ひっぴー | ベトナム株投資💹&Axie Infinity🎮 (@hippy0902) May 12, 2021
株価が伸びていない要因は様々あるかと思いますが、要因の一つは事業転換の過渡期にあることだと考えています。
VICは昨年(2021年)にスマホ生産やテレビ事業を停止、「Vinマート」というコンビニ事業を食品大手のマサングループに譲渡し、EV(電気自動車)の開発に注力するといった事業の選択と集中を進めています。
ベトナム最大の民間企業で多くの従業員を抱えることもあり、ベトナム政府も税制面からEV事業をサポートするなど、今後のプラス要素もあるので、僕自身は株を手放しましたが、これから数年後の株価がどうなっているかが楽しみです。
ここ最近のベトナム経済や投資にも関連してくる重要ニュースは先日に下記の記事にまとめています>>ベトナム株投資家なら知っておきたい経済政策、各業界の追い風、向かい風【2022年前期】
エンタメ会社のYEGへの投資
3つ目の失敗はベトナムでテレビやYouTubeの番組制作をしているYEG(イエーワン)という企業への投資です。
YEG(イエーワン)はベトナムで芸能や音楽などエンタメ関連のテレビ番組や映画の制作、YouTubeチャンネルの運営を主に手がける企業です。
上記の売買の結果だけをみると損したわけではないのですが、安易な売買だったと反省しています。
チャート出所:Trading View
YEGのここ数年の株価をみると赤丸部分の僕自身が売買をしたあと、株価がますます下落しているのがわかります。株価下落の大きな理由は業績不振にあります。
YEGはここ数年、経営状況が芳しくなく、番組制作やYouTube運営などで赤字に陥っていました。そこへの理解が不十分のまま売買していました。
また、YEGは以前から証券取引所から警告措置が何度か出されており、そういった状況も理解しておくべきだったと今は思います。
「警告措置」については下記の記事で解説しています>>ベトナム株投資で避けるべき「警告、監視措置銘柄」の確認方法を解説
圧倒的に足りなかったのは二次的思考
当時の自分に足りなかったものは山ほどあるかと思いますが、「投資で負けない20の教え」という投資家のウォーレン・バフェットが自社の株主総会で株主に配っていた本を再読している中で、一番欠けていたものは二次的思考だったと感じています。
本の中では一次的思考と二次的思考として以下のような例が挙げられています。
- 一次的思考=これは良い企業だから、株を買おう。
- 二次的思考=これは良い企業だ。ただ、周りは偉大な企業と見ているが、実際にはそうではない。この株は過大評価されていて割高だから売ろう。
『投資で一番大切な20の教え』より引用
一次的思考は単純で誰にでもできることであるのに対し、二次的思考は奥が深く、複雑で入り組んだものです。
ただ、二次的思考をしようとすると脳に大きな負荷をかけないとできないし、投資に専念できない状況の自分が常に実践するのは難しい部分もあるので、まずは安易な考えを投資につなげないという意識を持っています。
また、その企業が手がけるビジネスや企業が属する業界についての知識、今後の展望などが十分に理解や思考ができていない状態のときには投資をしないようにしています。
安易な考えから株の売買につなげることはギャンブルをしているのと大差なかったなーと今では反省しています😅
以前に本のレビューも書いてます>>賢い投資家になるための隠れた常識、それはリスク管理と人間心理への理解
まとめ(安易な売買からは経験値も得られない)
今回は、僕自身のベトナム株の売買での失敗事例を晒してみました💦
深く考えずに売買をすることは仮にその取引で利益を上げられたとしても、なぜ上手くいったのかがわからない=投資の経験値を積めない=長い目でみたら失敗する可能性を高めてしまうものだったと痛感しました。
今後も安易な売買はしないことを常に心がけたいと思います。
長期投資のコツや優良企業の見極め方などは「教養としての投資」という本から学びました。下記の記事では聴いてよかった投資に役立つ本を紹介しています>>忘れがちな投資の教えをスキマ時間に学ぶ方法
「ベトナム株投資はちょっと難しそう」「少額から株式投資を始めてみたい」という場合は、【無料】で最大4,000円分もらい投資をスタートできる方法を下記の記事で解説しています>>最大4,000円もらい投資を始める方法
最後までお読みいただきありがとうございます。ではまた!