フロンティアマーケットへ投資できるおすすめETF 「FM」を徹底解説【数千円で買える】
成長著しいフロンティアマーケットに興味がある人 「経済発展の目覚しいアジアやアフリカの国に投資してみたい。少額から買えるおすすめのETFをおしえて!」
こんな疑問に答えます。(記事更新日:2025年1月9日)
今後も経済発展が期待される国の企業へ投資してみたいと思っていませんか?
とはいえ、経済成長著しい東南アジアやアフリカ諸国の個別株へ投資するのは難しいですよね。
そこで、この記事では数千円からフロンティアマーケットへ投資できるETF(上場投資信託)💹を紹介します。
成長市場への投資の第一歩に、フロンティア市場ETFを選択肢に入れてみましょう!
【2025年最新】フロンティア市場ETF「FM」は2025年1月6日が最終取引日で上場廃止に。代わりに投資の選択肢として検討したいETFや投資信託は別記事で解説しています >>【フロンティア市場ETFのFMが上場廃止に】代わりの選択肢はこれ!!
この記事を読むと、
- フロンティア市場の主要国・ベトナム🇻🇳株式市場の世界での位置付け
- ベトナム株をはじめとしたフロンティア市場の構成国
- フロンティア市場へ少額から投資できるフロンティア株ETF「FM」の特徴
- フロンティアマーケットへ投資できるおすすめのベトナム株ETF「VNM」と「FM」の比較
- ETF「FM」はいくらから投資できるか、お得に買える証券会社はどこか
がわかります!
ベトナム株市場の格付けは「フロンティア市場」
世界各国の株式市場の指数を算出しているMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が世界各国の株式市場のランクを出しています。
MSCIは以下4つのランクに分けて世界各国の株式市場を分類しています。(図解参照)
- 先進国
- 新興国
- フロンティア
- スタンドアローン
その中でベトナム株式市場は4つのカテゴリーの3つ目「フロンティア市場」の位置付けです。(2023年時点)
フロンティア市場は、発展途上国の中で金融市場が存在しているものの流動性が低いマーケットと定義されています。
✅ フロンティア市場よりワンランク上の新興国市場へ分散投資ができるETFは別記事で解説しています >>【新興国株ETF】VWOは買うべきか?フロンティアETFと比較解説
MSCIフロンティア市場の構成国
先述したMSCIが発表しているフロンティア市場は以下の約20カ国から構成されています。(参考元:MSCI 公式リポート(英文))
【ヨーロッパ】クロアチア、エストニア、アイスランド、リトアニア、カザフスタン、ルーマニア、セルビア、スロベニア
【アフリカ】ケニア、モーリシャス、モロッコ、ナイジェリア、チュニジア + ※WAEMU (※西アフリカ諸国経済共同体/セネガル、ボルキナファソなどの4カ国がフロンティアの位置付け)
【中東】バーレーン、ヨルダン、オマーン
【アジア】バングラデシュ、パキスタン、スリランカ、ベトナム🇻🇳
なじみのない国が多く並んでいますが、フロンティア市場の位置付けがどんな感じかざっくり理解できますね。
同時にベトナム株の国際的なランクの低さを認識できるかと思います。
また、アフリカ諸国が約半数の9カ国入っています。
- 15分以内に輸血用血液バッグを運ぶドローン
- 銀行口座がなくてもキャッシュレス決済
- どんな田舎でも受診できるAI医療診断
- 東アフリカ主要国の首都を結ぶ高速鉄道
- 西アフリカのドバイを造る2000億円プロジェクト
といったアフリカが日本人の想像を超える発展を遂げていることがこちらの書籍「超加速経済アフリカ」で解説されています。
経営コンサルタントの大前研一さんも推薦しています。アフリカのこれからの経済成長に注目している方は必読です。
✅ ちなみに「超加速経済アフリカ」はAmazonの聴く読書サービス「Amazonオーディブル」の聴き放題対象本。オーディブルは30日無料体験OK→【無料期間終了前に解約すれば損なく1ヶ月タダで「超加速経済アフリカ」のほか12万冊以上の本📚が聴き放題】>>「Amazonオーディブル」
ベトナム上場株に加え、こうした発展著しいアフリカ諸国へも同時に分散投資ができるフロンティア市場ETFを次の見出しから紹介していきます。
フロンティアマーケットへ投資できるおすすめETF(上場投資信託)「FM」
フロンティアマーケットへ少額から投資を始める選択肢になるETFが「FM」です。
ETFのシェア世界No.1、iシェアーズを提供する資産運用会社「ブラックロック」が発行しています。
正式名称 | iシェアーズ MSCI フロンティア & セレクトEM ETF |
運用資産総額 | USD 675,334,221 (約898億円) |
取引所 | NYSEアーカ (米国) |
設定日 | 2012年9月12日 |
インデックス | MSCI フロンティア & エマージング・マーケット・セレクト・インデックス |
経費率 | 0.80 % |
保有銘柄数 | 172 銘柄 |
配当利回り | 3.17% |
(※2023年3月15日時点のデータ。参考元:Yahoo Finance)
米国市場に上場するETF(上場投資信託)で1株から売買が可能です。
FMはフロンティア市場の株式時価総額の上位100銘柄へ投資しています。
米国株ETFと比べると投資にかかるコスト=経費率がやや高いですが、定期的に利回り3%程度の配当が出ています。
【2024年最新】フロンティアマーケットETF「FM」は上場廃止へ
iシェアーズ フロンティア&セレクト EM ETF(銘柄コード: FM)の上場廃止および償還が決定いたしました。最終取引日は2024年8月12日以降に設定される予定です。現在、ファンドの最終取引日は2025年3月31日を予定しており、償還金の支払開始日は2025年4月3日を予定しております。(引用元:Blacklock)
ETFの「FM」は2025年3月末をもって上場廃止となることが発表されています。
- 最終取引日:2024年8月12日以降
- 償還金の支払開始日:2025年4月3日
の予定と。
※FMを買ってみようと思っていた方は、後述するベトナム株ETFの「VNM」も投資の選択肢に入れることをおすすめ。
フロンティアマーケットETF 「FM」の構成国と国別割合
国 | 保有比率(2023年3月13日時点のデータ) |
ベトナム 🇻🇳 | 31.24 % |
ルーマニア 🇷🇴 | 8.01 % |
カザフスタン 🇰🇿 | 7.74 % |
フィリピン 🇵🇭 | 6.63 % |
モロッコ 🇲🇦 | 6.48 % |
その他(ペルー、コロンビア、オマーン、エジプトetc) | 39.9 % |
(参考元:Yahoo Finance)
上記はフロンティア市場へ手軽に投資ができるETF「FM」の構成国と国別割合を示したものです。
ベトナム上場企業の組入率が約3割でトップです。
1位のベトナムと4位に入るフィリピンの東南アジア2カ国で約4割、残りの6割をヨーロッパ、アフリカ、中東の国々が占めています。
次の見出しでは、組入比率の高い具体的な企業をみていきます。
米国株式市場上場ETF 「FM」の主な構成銘柄
ティッカー | 銘柄名 | 国 | 業種 | 保有比率 |
KSPI | JSC KASPI KZ GLOBAL SPONSORED REG | カザフスタン 🇰🇿 | IT、金融(フィンテック) | 5.44 % |
COMI | COMMERCIAL INTERNATIONAL BANK | エジプト🇪🇬 | 金融 | 4.97% |
HPG | HOA PHAT GROUP | ベトナム 🇻🇳 | 素材(鉄鋼) | 3.17% |
KAP | NATIONAL ATOMICCo Kazatomprom JSC ADR | カザフスタン 🇰🇿 | エネルギー | 3.08 % |
VHM | VIN HOMES | ベトナム 🇻🇳 | 不動産 | 2.49 % |
上記はETF「FM」の組入比率の高い上位5銘柄です。(2024年1月時点のデータ)
上位5銘柄の業種はIT、金融、素材、エネルギーや不動産と様々です。
ここではトップ3の企業についてカンタンに紹介します。
① カザフスタンのフィンテック企業:KSPI(カスピ)
(画像の出所:同社HP)
KSPI(カスピ)はカザフスタンとアゼルバイジャンで事業展開する企業。
デジタル決済、電子商取引、金融サービスを手がける、いわゆる金融×ITのフィンテック企業です。
同社独自の技術で動くモバイルアプリを提供。カザフスタンではフィンテック、デジタル決済でシェアNo.1の企業です。
② エジプトを代表する民間銀行:CMPI(コマーシャル・インターナショナル・バンク・エジプト)
CMPI(コマーシャル・インターナショナル・バンク・エジプト)は商業銀行商品とサービス提供に従事するエジプトを代表する金融機関。
同社はエジプト全土にある112の支店ネットワークを通じて事業展開。
法人向けの銀行業、個人向けの消費者ローン、住宅ローンなどをはじめ、投資銀行業務部門ではエジプトの富裕層向けのプライベート顧客当座預金、投資貯蓄商品サービスなども展開。
(情報の参考元:ロイター)
③ベトナム最大手の鉄鋼企業:HPG(ホアファット)
ホアファットグループ(HPG)はベトナム最大手で東南アジア最大の鉄鋼会社です。
建設用鋼材や鋼板、鋼管の生産販売が主力事業。
鉄鋼生産のほか、ここ数年は事業の多角化に注力しており家具の生産販売やエアコンや浄水器、空気清浄機などの家電製品の販売も手がけています。
世界的な鉄鋼需要の高まりと共に中長期での事業成長が期待される企業です。
✅ フロンティアマーケットへ幅広く投資できるETF「FM」の概要をざっくり掴めた所で、次の見出しでは①いくらから買えるか、②直近の株価推移をみていきます。
フロンティアETF 「FM」のチャート、株価推移
(※最新の株価推移は右記リンクより確認可:Google Finance)
上記グラフはフロンティアETF「FM」の2023年半ば〜2024年6月下旬までの株価推移です。
ご覧のように株価は上下を繰り返しており、ここ1年はほぼ横ばいの動きです。
1株が約27ドル=約4300円。(※2023年6月下旬時点の株価と為替に基づく)
ざっくり4500円あれば、1株買えるイメージです!
米国上場ETF「FM」の株価動向は無料の次世代投資アプリ「moomoo証券」が便利!
米国上場のフロンティアETF「FM」の最新の株価動向などは次世代投資アプリ「moomoo」でサクッと確認できます。
上の図は筆者のmoomooアプリ画面から引用して作成したものです。
- ETFのチャート
- 売買の分析情報
- ETFの最新の組入上位の銘柄や業界分布
などをサクッと確認できます。
✅「moomoo」アプリの使い方や始め方は別記事で解説しています >>【無料】「moomoo証券アプリ」の使い方と始め方を解説
フロンティアETF「FM」の配当(分配金)の実績
ざっくり1株4000円で買えると先述したフロンティアETF「FM」ですが、定期的に分配、配当を出しています。
下記グラフは2021年以降の分配金の履歴です。
権利落ち日 | 分配金単価 |
2023年12月20日 | USD 0.525 |
2023年6月7日 | USD 0.428 |
2022年12月13日 | USD 0.079552 |
2022年6月9日 | USD 0.607088 |
2021年12月30日 | USD 0.002010 |
2021年12月13日 | USD 0.212318 |
2021年6月10日 | USD 0.490363 |
(参考元:Yahoo Finance)
ここ数年はご覧のように、6月と12月に定期的に配当を出しています。
直近の配当利回りは約3%。定期的に配当がもらえるのはうれしいポイントです。
フロンティアETF FMとVNM(ベトナム株メインのETF)を比較
フロンティアETF「FM」と比較検討したいETFとして、ベトナム株への投資がメインのETF「VNM」があります。
そこで、2つのETFを比較しました。
FM | VNM | |
純資産総額(概算)※2023年3月上旬 | 約898億円 | 約634億円 |
経費率 | 0.79% | 0.72 % |
ベトナム株がETFに占める割合 | 約3割 | 約8割 |
最低投資額(概算)※2023年3月上旬 | ざっくり4000円で1株購入可 | ざっくり2000円で1株購入可 |
上記は「VNM」と「FM」の比較表です。
どちらも1株から購入でき、少額から投資を始められるのがメリットです。
結論としては、
- 分散投資先の一つとしてベトナム株メインのETFに投資するなら「VNM」
- フロンティア市場の株式へ幅広く投資してみたいなら「FM」
という選択になるかと思います。
投資予算が6000円もあれば、両方のETFを1株ずつ買うこともできるので、両方に投資してみるのもアリですね🤔
フロンティアETF「FM」は経費率=投資にかかるコストと最低投資額がVNMより若干高くなるのがデメリットですが、今後も目覚しい経済成長が期待される幅広い国の企業へ分散投資できるのがメリットです。
✅ ベトナム株への組入割合が高いETF「VNM」については別記事でくわしく解説しています>>おすすめのベトナム株ETF「VNM」を解説
ETF 「FM」の買い方、買える証券会社はどこ?
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | moomoo証券 | |
FM | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
米国上場のETF「FM」ははSBI/楽天/マネックスのいずれの大手ネット証券でも取引できます。
加えて、先述した次世代投資アプリの「moomoo証券」でもFMが買えます。
moomoo証券は2022年から日本での情報配信サービスを開始→2023年9月からは大手ネット証券よりも手数料が割安で米国株の売買ができる証券サービスもスタートしています。
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まとめ:ETF(上場投資信託)「FM」はフロンティア市場へ幅広く投資できる)
少額からフロンティア市場に幅広く分散投資ができるETF「FM」について解説してきました。
ベトナムはじめ、今後も経済成長や発展が続くフロンティアの国々へ幅広く投資できるのがメリットです。
- 実際に1株買ってみてフロンティア市場の経済や株式への理解を深めるきっかけとして
- 米国株のほかにも成長著しい地域への投資ポートフォリオとして
どちらのスタンスでも、投資を検討する価値アリです。
✅ETFの「FM」は2025年3月末をもって上場廃止となることが発表されています。フロンティアマーケットへの投資では本記事内で紹介しているベトナム株🇻🇳ETF「VNM」が代わりの投資の選択肢に。
最後までお読みいただきありがとうございます!
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