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【米上場へ】ベトナム新興EV「ビンファスト」の評判と今後の展望を解説

ベトナム株投資 投資のヒント

急成長するEV市場に注目してる人 「ベトナム発の新興EVメーカー「ビンファスト」ってどんな会社?米国での株式上場が噂されてるけど今後の展望が気になる」

こんな疑問に答えます。(記事更新日:2023年5月21日)

この記事は、

  • EVビジネスや成長市場での株式投資💹に興味がある。
  • 米国上場が発表されたビンファストがどんな企業か知っておきたい。

そんなあなた向けです!

ベトナム在住7年/ベトナム株投資歴5年/ベトナム市場でECビジネス展開中の筆者が興味関心ベースで「ビンファスト」についてどこよりも詳しく、1記事でどんな会社か知れるようにまとめてみました!

この記事を読むと、

  • ベトナム🇻🇳の新興EVメーカー「ビンファスト」の企業概要
  • ビンファスト🚗の今後の展望、米国ナスダック市場への上場の行方
  • 拡大するEV市場で投資のチャンスを探るヒント

がわかります。

ビンファストはベトナムの複合企業最大手ビングループの自動車子会社

ビンファスト ビングループ 

画像出典:VINGROUP会社HP

ベトナムのEVメーカー「ビンファスト(VinFast)」は、ベトナムの複合企業最大手「ビングループ」が立ち上げた自動車メーカー🚗です。

  • 2017年:ビングループが自動車市場への参入を発表「ビンファスト」設立
  • 2019年:ベトナム北部ハイフォン市に年間25万台の生産可能な工場が稼働開始
  • 2022年:ガソリン車から撤退しEV専業の自動車メーカーに。11月:米国への車両出荷を開始

と設立してから2年後の2019年に工場での生産開始、その3年後には米国市場に進出と驚異的なスピードで事業展開を進めています。

ビングループはベトナムなら誰もが知る企業で、不動産、商業施設、ホテル/リゾート開発、病院経営、教育事業、AIやデータサイエンスなど様々な事業を展開しています。

ビンファストは新興EV(電気自動車)メーカー

社名 VINFAST(ビンファスト)
設立 2017年
親会社 VINGROUP(ビングループ)
親会社のベトナム株式コード VIC
公式サイト(英文) https://vinfastauto.com/vn_en

ビングループが様々な事業を展開する中で「Vinfast」は現在、最も注力する事業です。

先述したように、2017年に設立してから数年ガソリン車を生産→2022年にガソリン車から撤退→EV専業メーカーとなり経営資源をEVに集中しています。

親会社の不動産関連事業とのシナジーを狙った事業

住宅とEV車のセット販売を訴求する広告

ビンファストは親会社のビングループの不動産関連事業とシナジー(相乗効果)を活用した販売戦略をとっています。

  • 「Vinhomes」と合わせて住宅と車のセット販売
  • 商業施設「Vincom Retail」に充電ステーションを設置

するなど、EV事業と既存の不動産事業を組み合わせることでグループ全体の収益向上を計っています。

去年(2022年)のベトナム国内の自動車販売台数ランキングは、

  • ①トヨタ(日本🇯🇵):約91,000台
  • ②ヒュンダイ(韓国🇰🇷):約81,000台
  • ③Kia(韓国🇰🇷):約70,000台
  • …⑧ビンファスト(ベトナム🇻🇳):約30,000台

と日韓の自動車メーカーがトップを争う状況です。(データ出所の英文記事

ビンファストは既存事業との相乗効果+多額の投資が必要なEV市場に参入することを優位性とすることで、今後はトヨタやヒュンダイを追い抜く野心を持っています。

気になるビンファスト(Vinfast)の値段、価格水準

ビンファスト車がいくらぐらいで販売されてるのか気になったので確認しました。(※ベトナムでの販売価格)

  • 安価な車種で日本円でおおよそ262万円〜
  • 最も高い車種(7名乗りのSUV)が853万円〜

でした。(2023年5月上旬時点)

ビンファストの電動バイクは約14万円〜

車と合わせて電動バイクの値段もみてみました。

  • 一番お手頃なものが約14万円〜
  • 時速150キロまで出る高性能なもので約40万円〜

となっていました。(2023年5月上旬時点)

車と比べたらだいぶお手頃価格ですね(笑)

そのほかの車種や詳細は公式サイトから確認できます。Vinfast公式

ビンファストの販売戦略(サブスク方式)

ビンファストは他のEVメーカーと異なる販売戦略を取っています。それがサブスク販売です。

EV販売価格にバッテリー代を含まないことで車両販売価格を抑えています。

購入後はバッテリー使用料を毎月の走行量に応じて支払う形式です。

  • サブスク方式で販売価格を抑える
  • バッテリーのメンテナンス代を無料にする。
  • 充電性能が70%以下になると新品と交換できるサービスを提供

といった手頃な価格+無料のバッテリー交換サービスを提供することで顧客の購入ハードルを下げる狙いがあります。

他社に比べ認知度やブランド力で劣るビンファストが、こうした戦略で欧米市場で戦っていけるのか注目です。

ビンファスト(Vinfast)の評判

ビンファスト VF8

ビンファストは米国への出荷、販売を昨年(2022年)末からスタートしています。

最初の米国向けモデルとして販売している5人乗りSUVVF8」への評価や同社の評判が出始めています。

  • Vinfastは米国市場で生き残るのみならず、グローバルEVメーカーとして出てくる可能性が高い。
  • VF8はモダンでエレガントなデザイン、力強い車両性能、価格競争力がある
  • 同社の将来は現状では不透明

米国のITメディア「CNET」や車のトレンド誌ではこういった評価がされていました。(出所:CNET/Motor Trend

新興EV「ビンファスト」の日本市場進出は?

ビンファストは今年(2023年)3月に米国で販売開始、今後は欧州でも販売をスタートする計画です。

2023年5月時点で日本での販売計画、発表はありません。当面、日本市場への進出は計画にないと考えられます。

ベトナム本国に加え、今後はEV市場が拡大する欧米市場でのセールスに力を入れていく方針です。

ビンファスト親会社 VIC「ビングループ(Vingroup)」の 株価推移

ビングループ VIC 株価推移

>>VICの株価推移(Trading View)

ビンファストの親会社「ビングループ(VIC)」の株価推移が上記チャートです。

2023年5月上旬の株価は5万vnd前後を推移しています。

  • ビンファストがちょうどガソリン車生産を撤廃しEVシフトを発表した2019年頃
  • コロナショックで株価が急落した後の2021年頃

は株価10万vndを超える水準でしたが、現在(2023年5月)はその当時と比べ1/2の水準です。

ベトナム株市場は1年未満の短期的なトレード、目先の収益を追う個人投資家が多いこともありますが、注力するEV事業の今後の成否が懐疑的にみられていることも株価下落の一因と考えられます。

今後のEV事業の業績発表や突発的なビックニュースなどが出た場合は以前の水準、現在の2倍に株価を戻す展開になることも十分ありえるかと思います。

✅ 次の見出しでは数年前から計画が出ている、ビンファストのベトナム初の米国市場への上場計画の進展について紹介します。

ビンファスト(Vinfast)の米国上場、IPOの行方

ビンファスト 米国 上場

ビンファストは昨年(2022年)12月に米国上場、IPO申請書をSEC(米国証券取引委員会)に提出しています。

ビンファストは2023年中にも米国上場へ

ビンファストは2023年中にも米国、ニューヨーク証券取引所に上場すると発表しました。(2023年5月12日の発表)

米投資会社「ブラック・スペード・アクイジション」との合併を通じて上場する計画です。

合併後の企業価値は約270億ドル(約3兆6000億円)を見込んでいます。

特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて米国上場する方法を取ります。これは、東南アジアで配車最大手・Grab(グラブ)も2021年の米国上場時にとった方法です。

(参考元:ビンファスト会社HP内の公式ニュース

ビンファストのティッカーシンボルは「VFS」

ナスダック市場での銘柄コード(ティッカーシンボル)は「VFS」です。(2022年12月に発表済み)

先んじてビングループと創業者は25億ドル(約3,350億円)の投資(資金提供)を発表

ナスダック上場、IPOの目的の一つは事業拡大のための投資資金の調達ですがビングループと創業者のブオン会長は先日(2023年4月末)、向こう1年に合計25億ドル(約3,350億円)の資金提供を発表しています。

25億ドルの内訳は、

  1. 10億ドル:創業者ブオン会長の寄付
  2. 5億ドル:ビングループが拠出
  3. 残りの10億ドル:ビングループが資金を貸し付け

となっています。創業者が10億ドルを寄付するということからもEV事業への力の入れようが読み取れます。

Vingroup did not specify how the latest capital infusion would be used, except to say it would boost development and global growth. Vuong, who is also chairman of VinFast, will “donate some of his personal assets” to a venture that is “difficult, challenging and even requires sacrificing immediate benefits,” the group said.

(出典、情報の参考元:Nikkei Asia)

創業者はインタビューの中で「even requires sacrificing immediate benefits=目先の利益を犠牲にすることさえも必要な困難な道のりであり事業」と述べています。

米国テスラをはじめとしたグローバルでのEVメーカーの競争が激しいことや、2017年にゼロから立ち上げたEV事業の成長が難しいことは認めつつも、ベトナムを代表する企業が個人で寄付をしてまで注力しているので、今後の展開が楽しみですね。

✅ 次の見出しでVinfastの今後の展望を解説します。

今後のビンファストの展望

カナダ・トロントにオープンしたショールーム

ビンファストはベトナム北部の工場で生産した車両を米国とカナダへ今年(2023年)から輸出を開始しています。

北米に加え年内にはドイツ/フランス/オランダと欧州へ輸出を開始する計画を出しています。

今後、北米と欧州での事業拡大に力を入れていく方針です。

2024年から米国工場が稼働予定

2022 年 3 月ののVinFast 工場プロジェクトに関する MoU 調印式で、Vingroup 副会長兼 VinFast グローバル CEO のLe Thi Thu Thuy (右、前列) とノースカロライナ州の Roy Cooper 知事

Vinfastは去年(2022年)米国ノースカロライナ州に電気自動車とバスの組立工場の建設することを発表して工場建設を進めています。

2024年7月から工場の稼働開始の計画で、将来的には

  • 北米工場で年間15万台を生産

する計画です。

米国でのEV販売はテスラと直接競合しますが、工場建設で米国で雇用を生み出すことでアメリカ政府の協力も得ています。

ベトナム国内では4月からEVタクシーサービスを開始

ビングループ EVタクシー

ビングループはVinFast製のEV、電動バイクのレンタカー、タクシーサービスを今年(2023年)4月からホーチミン、ハノイ、ハイフォンなどの都市部で開始しています。

空港~ハノイ市内間の運賃は26万VND(約1500円)、移動距離は最長30kmとする。移動距離が30kmを超えた場合、1kmにつき1万5500VND(約89円)を加算する。(引用元:ビンEVタクシー会社、ハノイのノイバイ空港でサービス開始

首都ハノイでは空港〜市内移動のEVタクシーのサービスが開始しています。

料金は26万VND(約1500円)と、空港→市内中心まで40分ほどかかるハノイでこの価格は驚きです。私が数年前に出張した際は通常のタクシーで30万vndほど支払った記憶があります。。

タクシーサービスによってベトナム国内でEV車をみたり乗る機会が増える→販売台数の増加につながるという好循環も期待できそうです!

ベトナム周辺の東南アジア市場参入へ

2023年4月からベトナム国内でサービス開始、街なかでみかける機会が増えたEVタクシーの事業を今後は東南アジア各国で展開していく計画です。

タイの首都バンコクで開催された展示会「フューチャー・モビリティ・アジア2023 (Future Mobility Asia 2023)」で自社製EVを出展するとともに、東南アジア市場を開拓する方針を発表(引用元:ビンファスト、東南アジア市場参入を表明

また、EV販売でも東南アジア市場開拓に向けて左ハンドルのモデルに加え右ハンドルの車を市場に投入していくそう。

急成長するEV市場で投資チャンスを探るなら

  • EU:15%
  • 中国:22%
  • ノルウェー:80%

など世界で「EVシフト」が爆速で進行している現状が紹介されています。

日本がこの分野で取り残されている現状があるのに加え、今後も国が充電インフラの構築などで大胆な支援や投資を進めるといった政策転換が起こることは考えづらいです。

急成長するEV市場での投資のチャンスを探るなら、本記事で紹介しているビンファストのような新興国の企業のほか、市場が急成長する欧米や中国でビジネスを主導する企業やその関連産業に注目するのがいいのではと思います。

無料レポート「EV戦争の覇者」で注目銘柄がわかる

EV 無料レポート

最近、米国の専門家が出したEV市場の無料レポートを読んでみたのですが、

  • 世界各国の政府やアマゾンやアップルなども動き出しているEV市場の現状
  • 米国テスラや中国BYDなどEVメーカーを取り巻く環境

に加えて、いまEV市場で注目したいシリコンバレーの企業が紹介されています。

レポートの中で「投資してはいけないEV企業」が解説されていてその内容は「確かになー」と思いました。

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私は最初、「ちょっと怪しそう」と思ったんですが、そんなことはなく(笑)まともな内容で勉強になるレポートでした。

「EV市場への関心がある方」や「投資してはいけないEV企業を知りたい方」なら読んでおいて損はないかと。

無料レポート>>EV戦争の覇者

まとめ(今後のVinfastに注目)

ベトナムの最大手の企業グループ「ビングループ」が現在最も注力するEV専業メーカー「ビンファスト」の概要、米国ナスダックへのIPO(上場計画)、今後の展望までを解説しました。

  • 米国株式市場での上場で巨額の資金調達に成功
  • 欧米市場での販売が急増

となるか未知数な部分も多いですが、今後も注目してみていきたい数少ないベトナム企業かと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます!

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